
みなさま こんにちは
「整えびと」のまりぶです。
今回は、私がミニマリズムに目覚める前にどっぷりと浸かっていた、ある「甘い罠」についてお話しします。
実を言うと、私はかつて「整理収納アドバイザー」の資格を取得するほどの収納マニアでした。
「いかに機能的に、いかに美しく収めるか」を探求し、パズルのピースがピタリとハマるような快感に酔いしれていたのです。
しかし、その情熱の裏で、私はある重大な矛盾に気づいていませんでした。
1、「収める」技術が、モノを増やしていた皮肉
シンデレラフィットの裏に隠された「家賃を払うゴミ」
以前はどうしたらモノを美しくしまえて、かつ取り出しやすくするかということに心血を注いでいました。
そのため、押し入れの中は揃えられたケースが埋まり、ケースや引き出しの中は完璧な仕切りをし、引き出しを開けるたびに「美しい」とつぶやいていました。
私のこだわり強めの収納という趣味のため、モノの住所もちょくちょく移動し、テキトウが大好きな家族も迷惑だったことと思います。
『シンプルな暮らし』を毎年の目標に掲げていたにもかかわらず、当時は『家にあるものはすべて必要不可欠』と、1ミリの疑いもなく信じていて、『捨てる』『減らす』という選択肢はありませんでした。
今思えば、不要なモノたちのために高級な収納ケース(個室)を買い与え、私がその家賃を払っていたようなものです。
なんて寛大な大家さんだったんでしょう、私(笑)
2、空間の引力:埋めずにはいられない人間の心理
「空きスペース」という名の真空地帯が、新たなモノを呼ぶ
『パーキンソンの法則』はご存知でしょうか?
人はお金や時間などの資源を、あればあるだけ使ってしまうという 性質があります。
例えば昇給したらそれだけ貯金ができるはずなのに、上がった分だけ贅沢をしてしまい、結局貯金できない。1時間で終わる仕事も2時間を設定していると、2時間かかってしまう・・というようなものです。
これが収納、空間の空きスペースに当てはまりました。
冷蔵庫と壁との隙間に合うような引き出し棚をDIYしたり、突っ張り棒を駆使して収納を増やしたり。
そうやって収納スペースを作り、そこに合う収納グッズを買うと、そこを埋めたくなり、入り切らなくなるとまたグッズを買うとういう明らかな悪循環です。
収納スペースを増やせば、収納ケースを増やせば解決すると思っていた私は、どうやら火に油を注いでいたようです。
収納グッズを買い揃えるたびに、モノたちの『定員数』を増やし、増殖を許可していたのですから。
3、 収納への投資、そのコストパフォーマンス
「収納にお金を使う」という最大の疑問
そうやって収納グッズに多額の資金を投じていたことに当時、ちょっと違和感を感じていました。
モノを管理するためになんでこんなにお金がかかるのだろうと。
しかも、きれいに収めた押し入れや棚の中の多くの物は、そこにいるだけでこの世に出ることがない。
そして、新たなアイディアが浮かんだらまた収納グッズを買い、モノを出したり入れたりの繰り返し。
でも、これをしないと美しい空間は保てないし、資金を投じないと全てのモノの管理はできないと信じていました。
しかし家中の全てのモノを美しく収納するなど資金的にもできないので、ある部屋は物置きになり、収納から溢れたものが部屋に散らばっているなど、不完全な住まいを余儀なくされていました。
箱を捨てることで、自由を手に入れる
ミニマリズムを実践し始めて愕然としました。
モノが減るとそもそも収納にお金もエネルギーも注がなくていいじゃないか!
そのうち、モノではなく、
「捨てられるケースはないだろうか?」
「この箱を捨てるには、何を捨てればいいだろうか?」
と考えるようになりました。
整理収納アドバイザーとして「美しくわかりやすくしまう」ことを極めようとしていた私が、最後に辿り着いた答えは
「箱を減らせば、中身は勝手にいなくなる」
というシンプルな真理でした。
引き出しの中にはモノが少し並べられているだけなので、仕切りの必要がなくなった箇所もあります。
そして、『整理収納アドバイザーの資格証』も捨ててしまいました (笑)
あれほどマニアだった整理収納の技術ですが、今は収納を考えなくてもよいくらいの物量にしたいと考えています。
常に「埋めたい」と思っていた空間は、空間そのものを楽しむゆとりへと変わり、収納資金も他のことに回せるようになりました。
そうやってやることを減らして、本当にやりたいことをしたいですよね。